活動報告

第1回~第25回研究会の活動報告

研究会

第36回研究会

日 時 : 2022年2月13日(日)  9:30 ~ 12:30    (受付・入室  900 ~)

参加人数 67名

プログラム
9:30 ~ 9:35   開会の挨拶

9:35 ~ 10:20  講演1
「網膜検査に求められる対応力」
福岡国際医療福祉大学  橋本 勇希 先生

10:20 ~ 11:05  講演2
「動画で振り返る画像検査のポイント」
地域医療機能推進機構[J C H O]九州病院  篠原 和哉 先生

11:05 ~ 11:15  休憩

11:15 ~ 12:00  講演3
「臨床における画像検査の実際」
北海道大学病院 廣岡 季里子 先生

12:00 ~ 12:20  情報提供
「盲学校・視覚支援学校が取組んでいること」
岡山県立岡山盲学校 藤尾 愛一郎 先生

12:20 ~ 12:30  情報交換、閉会の挨拶

第36回研究会はオンライン形式での開催となり、67名の方にご参加頂きました。
今回は講演3題と情報提供というプログラムで行いました。

講演1では橋本 勇希 先生(福岡国際医療福祉大学)に、正常眼のOCT撮影、読影における基本的技術から応用技術までをわかりやすくご講演頂きました。
先生の講演ではプライベートなエピソードを交えながらの講演はさながらTVを見ているかのように斬新で、時が経つのを忘れるような講演でした。

講演2では篠原 和哉 先生(地域医療機能推進機構 九州病院)に臨床でのOCTの撮影動画を通して、臨床で活きる撮影のコツをご講演頂きました。
「医師へ伝えたいことが伝わる画像を撮影しましょう。画像で伝えきれないものは医師に直接伝えましょう。」という先生のお話しに共感しました。

講演3では廣岡 季里子 先生(北海道大学病院)に視能訓練士が鑑別疾患を挙げ、必要な検査は何か、得られた結果から考えられる疾患は何かということを常に考えながら検査を行なっていくことの大切さと、やりがいを伝えてくださいました。
珍しい所見などアカデミックな内容を含めた講演で参加された皆様が興味を持って聴講できたのではと思います。

情報提供として藤尾 愛一郎 校長先生(岡山県立岡山盲学校)より盲学校を知ってもらい、活用して頂くために、盲学校の取り組みについてご講演頂きました。
100年以上歴史のある盲学校には視覚障害者を支援するスキル、仕組みが詰まっており、眼科の入り口である視能訓練士が盲学校について情報提供することの大切さを感じました。

講演3題で内容としても網膜画像検査についての演題ですが、九州と北海道から発表経験豊富な先生方にご講演頂けたことは、オンライン形式ならではの利点と感じます。

オンライン形式での講演が普及しており、さらなる可能性も秘めていると感じております。

今後も企画、内容の充実を図りながら、長く続けていきたいと考えております。

最後になりますが、この度講演頂きました演者の先生方に心より御礼申し上げます。
また、ご参加いただきました皆様に心より御礼申し上げます。

誠にありがとうございました。

文責 瀧澤剛

研究会に関するご意見ご感想をお待ちしております(※名前、メールアドレスは公開されません)。

第35回研究会

日 時 : 2021 年 9 月 26 日(日) 9:30 ~ 12:30 (受付・入室 9:00~)

会 場 : web 開催(Zoom を使用) 川崎医療福祉大学から配信

参加人数:72名

プログラム
9:30 ~ 9:35 開会の挨拶

9:35 ~ 10:55  講演(講演 60 分、質疑応答 20 分)
「OCT 緑内障診断」
グレース眼科クリニック 内藤 知子 先生

10:55 ~ 11:05 休憩

11:05 ~ 11:40 ミニシンポジウム(講演 25 分、質疑応答 10 分)
「糖尿病患者の脈絡膜厚は変化するのか?」
手稲渓仁会病院 遠藤 弘毅 先生

11:40 ~ 12:20 一般口演(講演 7 分、討論 3 分)
1.「網膜神経節細胞 − 内網状層厚および網膜神経線維層厚における緑内障進行評価の有用性」
香川大学医学部附属病院 髙橋 美里 先生

2.「OCT における新しい緑内障解析 − BMO に基づいた乳頭解析と GCL 解析 −」
倉敷成人病センター 井上 崇 先生

3.「網膜剥離眼における術前及び術後眼軸長測定の検討」
岡山大学病院 後藤 保人 先生

4.「レンティスコンフォートトーリックの術後嚢内安定性(回旋偏位)の検討」
井上眼科 應本 颯希 先生

12:20 ~ 12:30 情報交換、閉会の挨拶

 

今回は,前回に続きオンライン形式での実施となり,中四国に限らず全国から72名の方にご参加頂きました。第35回研究会は,講演,ミニシンポジウム,一般口演のプログラムで開催しました。

講演では,緑内障でご高名な内藤 知子 先生(グレース眼科クリニック)に,OCTによる緑内障診断についてご講演頂きました。視神経乳頭の解剖に始まり,緑内障OCTの基礎と応用,静的視野計測結果の評価,そして患者への点眼指導など,イラストや動画を交えて大変分かりやすくご講演戴きました。内藤 先生のご講演は,テンポ良く話題が展開していくことで,大変聞き心地が良く,あっという間に60分が過ぎてしまいました。講演の最後に述べられた,「検査結果ばかりに注目するのではなく,患者を診ることが大切です」というお言葉に,ハッと大切なことに改めて気付かされました。

ミニシンポジウムでは,遠藤 弘毅  先生(手稲渓仁会病院)に,ご自身の研究テーマでもある糖尿病患者の脈絡膜についてご講演頂きました。遠藤 先生は視能訓練士として臨床でご活躍される傍ら,研究にも積極的に取り組んでおられ国際ジャーナルへのアクセプトの業績も積み重ねておられます。講演では,これまでの自験例を踏まえて,糖尿病網膜症が出現する前に,既に脈絡膜の特異的変化が生じていることを分かりやすく紹介頂きました。日々の臨床では,OCT撮影時には網膜構造の変化に視点が向きがちですが,脈絡膜にも注目をして撮影・評価することの重要性を学ばせて頂きました。

一般口演では,会員から4演題の発表がありました。全ての口演において,スライドの構成,プレゼンテーション,そして研究内容のレベルが高く,良い刺激を受けた参加者の方も多いのではないかと想像しています。口演内容は,科学的根拠に基づいたものであり,日々の臨床での疑問を研究課題に結びつけた報告でした。演者の中には,初めての一般口演ということで,大変緊張されて臨まれた方もおられましたが,本番では堂々と発表されていた姿が大変印象的でした。演者間での質疑応答も活発に行われ,大変充実した内容の一般口演でした。

現在,中四国視能訓練士会では,ポストコロナの時代に向けた運営方針を模索しています。不慣れながらもオンライン形式で実施した第34回,第35回の経験を活かし,今後も充実した内容を,より多くの参加者に聴講頂けるよう進化を続けて参りたいと思います。

最後になりますが,この度,講演頂きました演者の先生方に心より御礼申し上げます。

そして,ご参加頂きました皆様に心より御礼申し上げます。

誠に有り難うございました。

 

 

文責 藤原篤之

 

今後、会員の皆様にとってより有意義な研究会になるよう

研究会に関するご意見ご感想をお待ちしております。

今後とも本会を何卒よろしくお願い致します。

>>>ご意見、ご感想はこちらへお願い致します<<<(※名前、メールアドレスは公開されません)。

第34回研究会

日時:2021年2月27日(土)15:00 ~ 18:00

場所:web(Zoom)開催 川崎医療福祉大学から配信予定

参加者:76名

プログラム
15:00 ~ 15:05 開会の挨拶

15:05 ~ 16:05 特別講演
「動画で紹介!前眼部OCTと後眼部OCT撮影の基本テクニック」
~問診や他の検査結果から考えるOCT撮影~
大塚眼科 後藤 禎久 先生

16:10 ~ 17:00 講演
学童に対する近視進行抑制について~光学的・薬物的治療の最新知見~」
川崎医科大学総合医療センター 徳武 朋樹 先生

17:05 ~ 17:50 一般口演
1.「多焦点眼内レンズ挿入後に視力低下を呈した鞍結節髄膜腫の1例」
川崎医科大学附属病院 荒木 俊介 先生

2.「新旧眼内レンズ度数計算式の精度比較」
片山東眼科 石原 智之 先生

3.「分節型多焦点眼内レンズ レンティスコンフォートの術後成績」
広田眼科 磯村 俊也 先生

17:50 ~ 18:00 情報交換、閉会の挨拶

 

第34回研究会は、コロナウイルス感染症が拡大する状況に鑑み、

会場に於ける開催を中止し、zoomを用いてのweb開催でした。

初のweb開催でしたが、多数の参加者(中四国地方以外からも)が集まり、

盛会裏で開催を終了致しました。

 

特別講演の後藤先生には、前眼部・後眼部OCT撮影の基本テクニックについて

ご講演頂きました。OCTは、撮影方法や設定を変えることで得られる情報が

変わってくること。また、得られたデータの読み方について教えて頂きました。

これらの知識をもとに、患者様の訴えをどのように検査で証明するかを

考えないといけないとのお話が印象的でした。

講演の徳武先生には、近年スマホやタブレットの普及に伴い大きな課題となっている

学童に対する近視に対する進行抑制について最新の知見をもとにご講演頂きました。

話題の低濃度アトロピンや眼鏡による近視進行抑制効果の程度や課題を知りました。

一般口演は、白内障・眼内レンズ関連が3題でした。各演者には、専門外の参加者にも

伝わるように、MRIのデータの読み方、眼内レンズや計算式など基本的な情報に時間を

かけてお話して頂きました。荒木先生には、多焦点眼内レンズ挿入後の矯正視力不良例では

多焦点眼内レンズ不適応例と考えてしまいがちですが、頭蓋内疾患なども疑われるため、

思い込みをせず常に基本に立ち返り検査を行う必要があると再認識しました。

石原先生には、国内でよく使われている計算式(SRK/T、Barrett、Haigis)と

新しい計算式(Kane,、Evo、Hill)の精度比較についてご講演頂きました。

完璧な計算式はないため、眼軸長によって計算式を使い分ける必要があるのかもしれません。

礒村先生には、分節型多焦点IOLの臨床成績についてご講演頂きました。

単焦点IOLとEDOF IOLとの使い分けかたなど貴重な情報を得ることができました。

 

 

今後、会員の皆様にとってより有意義な研究会になるよう

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今後とも本会を何卒よろしくお願い致します。

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委員 竹原弘奏