活動報告

第1回~第25回研究会の活動報告

研究会

第37回研究会

日 時:2022年9月25日(日)9:30~12:30(受付・入室9:00~)

会 場:WEB開催(Zoom使用)、川崎医療福祉大学から配信

参加人数:78名

参加費:会員 無料、非会員 ¥2,000

プ ロ グ ラ ム

9:30 ~ 9:35   開会の挨拶

9:35 ~ 10:20  講演1 (講演40分、質疑応答5分)

「眼感染症~前眼部感染症を中心に~」

広島大学病院 眼科医師 三笘 香穂里

10:20 ~ 11:05  講演2 (講演40分、質疑応答5分)

「医療現場における感染対策」

県立広島病院 医療安全管理部 感染管理認定看護師 亀井 久美

11:05 ~ 11:15  休憩

11:15 ~ 12:00  演題発表(口演7分、討論3分) 40分

1)塗抹検鏡とレーザー生体共焦点顕微鏡により早期発見・治癒した角膜真菌症の1例

広島大学病院 視能訓練士 増本 裕香

2)新しいアコモドメーター・旧型と比較し実力を試す

木村眼科内科医院 視能訓練士 石谷 せりか

3)嗅窩髄膜腫の2例

広島市立広島市民病院 視能訓練士 山本 美紗

4)ロービジョンケア地域連携 -広島県版スマートサイトの活用-

国立病院機構呉医療センター 視能訓練士 粟﨑 宏文

12:00 ~ 12:20  情報提供

「広島視能訓練士会 活動報告」

広島視能訓練士会 世話人代表 山本 真二

12:20 ~ 12:30  情報交換、閉会の挨拶

第37回研究会は、広島視能訓練士会との合同勉強会をオンライン形式で行いました。中四国視能訓練士会、広島視能訓練士会あわせて78名にご参加いただきました。今回の企画は、講演2題と演題発表4題、情報提供として広島視能訓練士会の紹介、情報交換でした。

講演1では広島大学病院 三笘 香穂里先生に講演いただきました。前眼部感染症を中心に前眼部写真、染色画像、検鏡画像をたくさん呈示していただき貴重な写真が拝見できました。重症化すると視能に後遺症として影響するため、早期発見治療につながるデータを検出するよう、私たちは、正確で明瞭な写真や検査結果を提示する責任を感じました。

講演2では県立広島病院 医療安全管理部 感染管理認定看護師 亀井 久美先生に講演いただきました。眼科所属ではなく医療安全管理部専従の看護師ですが、感染管理のプロとしての目線で、眼科の業務を分析くださり、眼科外来での感染のリスク、予防策についてとてもわかりやすく、データや写真、動画をあわせて解説くださいました。参加されている方からも消毒する方法や予防策について熱心に質問があり好評でした。

演題発表では広島視能訓練士会の会員から4題発表がありました。症例発表が2題ありました。広大病院の発表は、講演1と関連つけてありました。講演内でも話題にあった機器で分析した画像を提示、視能訓練士が行う検査の幅広さを感じました。広島市民病院からの症例報告では、早期発見が難しい疾患の視能検査結果が提示され、残存した視能障害について視能訓練士の支援の必要性を感じました。調節検査機器の発表では結果の分析、考按が丁寧にされていました。過去の論文のデータと比較しながら他覚的に測定できる調節検査との整合性を報告くださいました。呉医療センターからは、ロービジョンについての活動報告があり、公的機関との連携し、それぞれの施設で手が届くところからロービジョン支援を始めてはどうか、と提案されました。

研究会の運営では、配信トラブルを防ぐため、スライドは説明を録音して前もって提出していただき、川崎医療福祉大学から配信し、質疑応答をオンラインで広島大学病院とつなぎました。その成果か大きな通信障害もなく、会員皆様の協力もあり、盛会に終了できました。

講演いただいた講師、演者の先生方ありがとうございました。

そして、合同の勉強会開催をすることで、WEB研究会の運営や準備を中四の委員の先生方々からご指導いただき、広島視能訓練士会の勉強会の運営について知ることができました。準備の段階からのご支援に感謝申し上げます。

最後に、ご参加くださった会員の皆様、ありがとうございました。

文責 森田雅子

 

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第36回研究会

日 時 : 2022年2月13日(日)  9:30 ~ 12:30    (受付・入室  900 ~)

参加人数 67名

プログラム
9:30 ~ 9:35   開会の挨拶

9:35 ~ 10:20  講演1
「網膜検査に求められる対応力」
福岡国際医療福祉大学  橋本 勇希 先生

10:20 ~ 11:05  講演2
「動画で振り返る画像検査のポイント」
地域医療機能推進機構[J C H O]九州病院  篠原 和哉 先生

11:05 ~ 11:15  休憩

11:15 ~ 12:00  講演3
「臨床における画像検査の実際」
北海道大学病院 廣岡 季里子 先生

12:00 ~ 12:20  情報提供
「盲学校・視覚支援学校が取組んでいること」
岡山県立岡山盲学校 藤尾 愛一郎 先生

12:20 ~ 12:30  情報交換、閉会の挨拶

第36回研究会はオンライン形式での開催となり、67名の方にご参加頂きました。
今回は講演3題と情報提供というプログラムで行いました。

講演1では橋本 勇希 先生(福岡国際医療福祉大学)に、正常眼のOCT撮影、読影における基本的技術から応用技術までをわかりやすくご講演頂きました。
先生の講演ではプライベートなエピソードを交えながらの講演はさながらTVを見ているかのように斬新で、時が経つのを忘れるような講演でした。

講演2では篠原 和哉 先生(地域医療機能推進機構 九州病院)に臨床でのOCTの撮影動画を通して、臨床で活きる撮影のコツをご講演頂きました。
「医師へ伝えたいことが伝わる画像を撮影しましょう。画像で伝えきれないものは医師に直接伝えましょう。」という先生のお話しに共感しました。

講演3では廣岡 季里子 先生(北海道大学病院)に視能訓練士が鑑別疾患を挙げ、必要な検査は何か、得られた結果から考えられる疾患は何かということを常に考えながら検査を行なっていくことの大切さと、やりがいを伝えてくださいました。
珍しい所見などアカデミックな内容を含めた講演で参加された皆様が興味を持って聴講できたのではと思います。

情報提供として藤尾 愛一郎 校長先生(岡山県立岡山盲学校)より盲学校を知ってもらい、活用して頂くために、盲学校の取り組みについてご講演頂きました。
100年以上歴史のある盲学校には視覚障害者を支援するスキル、仕組みが詰まっており、眼科の入り口である視能訓練士が盲学校について情報提供することの大切さを感じました。

講演3題で内容としても網膜画像検査についての演題ですが、九州と北海道から発表経験豊富な先生方にご講演頂けたことは、オンライン形式ならではの利点と感じます。

オンライン形式での講演が普及しており、さらなる可能性も秘めていると感じております。

今後も企画、内容の充実を図りながら、長く続けていきたいと考えております。

最後になりますが、この度講演頂きました演者の先生方に心より御礼申し上げます。
また、ご参加いただきました皆様に心より御礼申し上げます。

誠にありがとうございました。

文責 瀧澤剛

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第35回研究会

日 時 : 2021 年 9 月 26 日(日) 9:30 ~ 12:30 (受付・入室 9:00~)

会 場 : web 開催(Zoom を使用) 川崎医療福祉大学から配信

参加人数:72名

プログラム
9:30 ~ 9:35 開会の挨拶

9:35 ~ 10:55  講演(講演 60 分、質疑応答 20 分)
「OCT 緑内障診断」
グレース眼科クリニック 内藤 知子 先生

10:55 ~ 11:05 休憩

11:05 ~ 11:40 ミニシンポジウム(講演 25 分、質疑応答 10 分)
「糖尿病患者の脈絡膜厚は変化するのか?」
手稲渓仁会病院 遠藤 弘毅 先生

11:40 ~ 12:20 一般口演(講演 7 分、討論 3 分)
1.「網膜神経節細胞 − 内網状層厚および網膜神経線維層厚における緑内障進行評価の有用性」
香川大学医学部附属病院 髙橋 美里 先生

2.「OCT における新しい緑内障解析 − BMO に基づいた乳頭解析と GCL 解析 −」
倉敷成人病センター 井上 崇 先生

3.「網膜剥離眼における術前及び術後眼軸長測定の検討」
岡山大学病院 後藤 保人 先生

4.「レンティスコンフォートトーリックの術後嚢内安定性(回旋偏位)の検討」
井上眼科 應本 颯希 先生

12:20 ~ 12:30 情報交換、閉会の挨拶

 

今回は,前回に続きオンライン形式での実施となり,中四国に限らず全国から72名の方にご参加頂きました。第35回研究会は,講演,ミニシンポジウム,一般口演のプログラムで開催しました。

講演では,緑内障でご高名な内藤 知子 先生(グレース眼科クリニック)に,OCTによる緑内障診断についてご講演頂きました。視神経乳頭の解剖に始まり,緑内障OCTの基礎と応用,静的視野計測結果の評価,そして患者への点眼指導など,イラストや動画を交えて大変分かりやすくご講演戴きました。内藤 先生のご講演は,テンポ良く話題が展開していくことで,大変聞き心地が良く,あっという間に60分が過ぎてしまいました。講演の最後に述べられた,「検査結果ばかりに注目するのではなく,患者を診ることが大切です」というお言葉に,ハッと大切なことに改めて気付かされました。

ミニシンポジウムでは,遠藤 弘毅  先生(手稲渓仁会病院)に,ご自身の研究テーマでもある糖尿病患者の脈絡膜についてご講演頂きました。遠藤 先生は視能訓練士として臨床でご活躍される傍ら,研究にも積極的に取り組んでおられ国際ジャーナルへのアクセプトの業績も積み重ねておられます。講演では,これまでの自験例を踏まえて,糖尿病網膜症が出現する前に,既に脈絡膜の特異的変化が生じていることを分かりやすく紹介頂きました。日々の臨床では,OCT撮影時には網膜構造の変化に視点が向きがちですが,脈絡膜にも注目をして撮影・評価することの重要性を学ばせて頂きました。

一般口演では,会員から4演題の発表がありました。全ての口演において,スライドの構成,プレゼンテーション,そして研究内容のレベルが高く,良い刺激を受けた参加者の方も多いのではないかと想像しています。口演内容は,科学的根拠に基づいたものであり,日々の臨床での疑問を研究課題に結びつけた報告でした。演者の中には,初めての一般口演ということで,大変緊張されて臨まれた方もおられましたが,本番では堂々と発表されていた姿が大変印象的でした。演者間での質疑応答も活発に行われ,大変充実した内容の一般口演でした。

現在,中四国視能訓練士会では,ポストコロナの時代に向けた運営方針を模索しています。不慣れながらもオンライン形式で実施した第34回,第35回の経験を活かし,今後も充実した内容を,より多くの参加者に聴講頂けるよう進化を続けて参りたいと思います。

最後になりますが,この度,講演頂きました演者の先生方に心より御礼申し上げます。

そして,ご参加頂きました皆様に心より御礼申し上げます。

誠に有り難うございました。

 

 

文責 藤原篤之

 

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