第42回研究会

日 時 : 2025 年 3 月 2 日(日) 9:30 ~ 12:30 (受付・入室 9:00~)
会 場 : ハイブリッド開催 現地開催 川崎医療福祉大学 本館 6 階 6351 教室
web 開催 Zoom 使用 川崎医療福祉大学から配信

参加人数:90名(現地参加:28名、Web参加62名)

プ ロ グ ラ ム

9 : 30 〜 9 : 35 開会の挨拶

9 : 35 〜 10 : 35 講 演(講演 50 分,質疑応答 10 分)
「視能訓練士のための糖尿病網膜症最新医療」
中尾 新太郎 先生(順天堂大学大学院医学研究科眼科学 主任教授)

10 : 35 〜 10 : 45 休 憩(10 分)

10 : 45 〜 11: 45 講 演(講演 50 分,質疑応答 10 分)
「糖尿病を抱える人のこころと臨床心理学的支援」
高橋 紗也子 先生(京都府立医科大学附属病院 疼痛緩和医療部 臨床心理士)

11 : 45 〜 11 : 50 休 憩(5 分)

11 : 50 〜 12 : 20 一般口演(口演 7 分,討論 3 分)
1. 視線計測装置を⽤いた⾃動視⼒検査装置の再現性と測定時間の評価
助永 樹嶺 氏(川崎医療福祉大学 大学院)

2. Laser Speckle Flowgraphy と OxymapT1 を用いた血管径の検討
小方 颯子 氏(香川大学医学部附属病院)

3. 超⾳波 A モードのみ解析エラーを⽣じた真性⼩眼球の 1 例
湯本 真⾐ 氏(一般財団法人 倉敷成人病センター)

12 : 20 〜 12 : 30 情報交換,閉会の挨拶

 

 2025年3月2日(日)に中四国視能訓練士会 第42回研究会を開催しました。今回は,Zoomによるオンラインと現地会場を設けたハイブリッド形式での実施となりました。第42回研究会は,2題の講演と,3題の一般口演のプログラムで開催しました。

 講演では,日常臨床でも遭遇する機会の多い「糖尿病」をテーマとして,2名のご高名な講師をお招きしました。

 1題めは,中尾 新太郎 先生(順天堂大学大学院医学研究科眼科学 主任教授)に「視能訓練士のための糖尿病網膜症最新医療」という演題でご講演を頂きました。中尾先生には,糖尿病網膜症の基礎から,視能訓練士の視機能検査に求めること,そして最新の情報まで幅広く,大変分かりやすくご講演頂きました。糖尿病は患者様にとって生涯を通じて付き合う疾患であり,医療者も日々知識のアップデートが必要である,というお言葉に,向上心を持って日常臨床に向き合うことの重要性を感じさせられました。

 2題めは,髙橋 紗也子 先生(京都府立医科大学附属病院 疼痛緩和医療部 公認心理師・臨床心理士)に,「糖尿病を抱える人のこころと臨床心理学的支援」という演題でご講演を頂きました。患者様の治療に対するアドヒアランスを向上させるために,心理職の立場から,患者様の訴えに真摯に耳を傾けられているご講演内容に,大変感銘を受けました。会場からも,患者様との接し方のポイントなど,複数の質問があがっており,普段聴講する機会のない,公認心理師・臨床心理士の先生のご講演に対する,関心の高さが伺えました。

 一般口演では,会員から3演題の発表がありました。3名の演者は資格取得後3年以内という若手の演者でした。スライドの構成,プレゼンテーション,そして研究内容のレベルが高く,若手の活躍に強い刺激を受けました。緊張しながら臨まれた方もおられましたが,堂々と発表されていた姿が大変印象的でした。演者間での質疑応答も活発に行われ,大変充実した内容の一般口演でした。

 最後になりますが,この度,講演頂きました演者の皆様に心より御礼申し上げます。そして,ご参加頂きました皆様に心より御礼申し上げます。誠に有り難うございました。

 

文責 第42回研究会担当 藤原 篤之

第3回Webセミナー

日     時:2025年1月28日(月)19:00~20:00(入室:18:45~)

開 催 形 式:Web配信(Zoomを使用)

参加人数:62名

日   時: 2025年1月28 日(火)19:00 ~ 20:00(入室 18:45~)
開催形式: Web 配信

テ ー マ: スッキリ理解!臨床に役立つ加齢黄斑変性の用語解説
講      師: 荒木 俊介 先生(川崎医療福祉大学 リハビリテーション学部 視能療法学科)

第3回Webセミナー担当:竹原 弘泰(井上眼科)

※本セミナーは日本視能訓練士協会の生涯教育事業に該当しないため、単位申請が行えません。

セミナーに関するご意見ご感想をお待ちしております
(※名前、メールアドレスは公開されません。また、コメントが反映されるまで時間がかかります。)

第41回研究会

日 時 : 2024 年10 月6 日(日) 9:20 ~ 12:30 (受付・入室 9:00~)
会 場 : ハイブリッド開催
現地開催:川崎医療福祉大学 本館 6 階 6303,6304 教室
Web 開催:Zoom 使用 川崎医療福祉大学から配信

参加人数:123名(現地39名、Web84名)

プ ロ グ ラ ム

9 : 20 〜 9 : 25 開会の挨拶

9 : 25 〜 10 : 15 教育講演Ⅰ
「クリニックで始めるロービジョンケア」
上原 知子 先生(奈良井眼科)

10 : 15 〜 10 : 20 休 憩

10 : 20 〜 11: 10 教育講演Ⅱ
「色覚異常者へのアドバイス」
菱田 隆之 先生(日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院)

11 : 10 〜 11 : 20 休 憩

11 : 20 〜 12 : 20 特別講演
「苦手が得意になる!中近両用眼鏡合わせのコツ」
関戸 昌諭 先生(石﨑眼科医院)

12 : 20 〜 12 : 30 情報交換,閉会の挨拶


 第41回研究会では、3名の講師の先生方を会場にお招きし、ご講演いただきました。
今回、123名と多くの方にご参加いただき、ありがとうございました。

 教育講演1では、上原知子先生がご講演くださいました。
ロービジョンケアを実施するには、患者さんの病状だけでなく、実際に何に困っているのかをしっかりと聞き取り、そのニーズに応じた対応が求められることを学びました。一見すると手間がかかるように感じますが、系統的に取り組むことでQOL(生活の質)が向上し、大きなやりがいを感じることができるとおっしゃっていたのが印象に残っています。クリニックに来られる患者さんは継続的に通院されている方が多く、医師やスタッフとの信頼関係が築かれているため、ロービジョンケアにも取り組みやすい環境が整っているとのことでした。
私も明日からできることを少しずつ始め、対応できる範囲を広げていこうと思います。

 教育講演2では、菱田隆之先生が色の特性に基づき、視能訓練士が色覚異常の方に対して行えるアドバイスについてお話しされました。色覚異常には治療法がないものの、色覚の特性を正確に理解することで色覚異常の方のQOLを向上させることが可能とのことで、視能訓練士は、色や色覚異常に関する正確な知識を持ち、それを当事者やその親御さんに伝えることの重要性を改めて実感しました。個人的には、菱田先生の人を惹きつける話し方を身に付けられるようになりたいと思いました。

 特別講演では、関戸昌諭先生が中近両用レンズの構造や適切なレンズ設計、眼鏡度数の確認方法など中近両用レンズについてご講演されました。従来は、中近両用レンズの水平視線位置(フィッティングポイント:FP)の度数は近用度数の40%と理解していましたが、近年ではメーカーやレンズの種類により様々なFP加入率があることを知りました。中近両用レンズを正しく合わせるためには、患者さんがどの範囲を見たいのかをしっかりとヒアリングし、その上で近用度数やFP加入率を考慮することが重要であると学びました。中近両用レンズ合わせが苦手から少しだけ得意になった気がします。

 今回、卒業1年目のCOやJACOメイトの学生も多くご参加いただき、非常に嬉しく思います。
今後も、皆様に興味を持ってもらえるような企画を考えていく予定ですので、ぜひ引き続きご参加いただけば幸いです。

文責:第41回研究会担当 竹原 弘泰(井上眼科)

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第2回Webセミナー

日     時:2024年9月9日(月)19:00~20:00(入室:18:45~)

開 催 形 式:Web配信(Zoomを使用)

参加人数:36名

テ ー マ: 令和における先輩・後輩のコミュニケーションのコツ
講      師: 引地 憲幸 先生(Waymarkers代表、キャリアコンサルタント)

第2回Webセミナー担当:竹原 弘泰(井上眼科)

※本セミナーは日本視能訓練士協会の生涯教育事業に該当しないため、単位申請が行えません。

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第40回研究会

日 時 : 2024 年 3月 3 日(日) 9:20 ~ 12:30 (受付・入室 9:00~)
会 場 : ハイブリッド開催
現地開催:川崎医療福祉大学 本館 6 階 6303、6304 教室
Web 開催:Zoom 使用 川崎医療福祉大学から配信室

参加人数:87名(現地13名、Web74名)

プ ロ グ ラ ム
9:20 ~ 9:25 開会の挨拶

9:25 ~ 10:20 特別講演1 (講演 45 分、質疑応答 10 分)
「小児に対する斜視の診療」
国立成育医療研究センター 眼科 吉田 朋世 先生

10:20 ~ 10:30 休憩

10:30 ~ 11:25 特別講演2 (講演 45 分、質疑応答 10 分)
「神経発達症の子どもの眼科診療」
かがわ総合リハビリテーションセンター 眼科 星川 じゅん 先生

11:25 ~ 11:35 休憩

11:35 ~ 12:15 教育講演(講演 30 分、質疑応答 10 分)
「遠近両用コンタクトレンズの選択と合わせ方」
川崎医療福祉大学 視能療法学科 林 泰子 先生

12:15 ~ 12:30 情報交換、閉会の挨拶

第40回研究会担当:岡 真由美(川崎医療福祉大学)

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第1回Webセミナー

日     時:2024年2月9日(金)19:00~20:00(入室:18:45~)

開 催 形 式:Web配信(Zoomを使用)

参加者:73名

「視能訓練士×眼鏡作製技能士が教える累進レンズ講座」

石﨑眼科医院 検査主任 関戸 昌諭 先生 

第1回Webセミナー担当:竹原 弘泰(井上眼科)

 

※本セミナーは日本視能訓練士協会の生涯教育事業に該当しないため、単位申請が行えません。

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第39回研究会

日 時 : 2023 年 9 月 17 日(日) 9:30 ~ 12:30 (受付・入室 9:00~)

会 場 : ハイブリッド開催【WEB 開催(Zoom 使用 川崎医療福祉大学から配信)+現地開催】

川崎医療福祉大学 本館 6 階 6304 教室

参加人数69名(内訳:WEB参加52名,参加17名)

プ ロ グ ラ ム

9:30 ~ 9:35 開会の挨拶

9:35 ~ 10:35 特別講演 (講演 50 分、質疑応答 10 分)

「視能訓練士が知っておきたい神経眼科診療のポイント」

川崎医科大学眼科眼科学2  准教授 古瀬 尚 先生

10:35 ~ 10:40 休憩

10:40 ~ 11:40 教育講演 (講演 50 分、質疑応答 10 分)

「視野と視野計」

新潟医療福祉大学 医療技術学部 視機能科学科 教授 前田 史篤 先生

11:40 ~ 11:50 休憩

11:50 ~ 12:20 演題発表(口演 7 分、討論 3 分) 30 分

1)円錐角膜において角膜屈折力の評価誤差により白内障術後にrefractive surpriseを認めた一例

井上眼科 竹原 弘泰 先生

2)Toric眼内レンズ選択における角膜乱視の分布

倉敷成人病センター 井上 崇 先生

3)眼科手術室内における人工知能の活用と成果

ツカザキ病院 石飛 直史 先生

12:20 ~ 12:30 情報交換、閉会の挨拶

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第39回研究会は、ハイブリット形式(WEB+現地)で開催されました。

特別講演では、川崎医科大学眼科学2教室 准教授、川崎医科大学総合医療センター眼科 副部長の古瀬 尚先生に「視能訓練士が知っておきたい神経眼科診療のポイント」と題し、眼球運動障害やその責任病巣を中心に実際の症例を交えながらご講演頂きました。ただ検査をするのではなく、責任病巣を推察しながら検査をする大切さや心因性と思われやすいVisual snow syndoromeは、真実の生理学的異常だということを考慮し、患者さんの対応や検査をするべきだということを改めて感じました。

教育講演では、新潟医療福祉大学 教授の前田 史篤先生に「視野と視野計」と題し、視野の歴史から視野計の原理、視野検査の本質に関わる受容野の概念、GPトレーナーや瞳孔視野計についてわかりやすくご講演頂きました。閾値を測るHFAの検査結果の信頼度は、丁寧に検査の説明をすることで高くなるということを知り、視野検査をするときの意識がとても高まりました。

演題発表では、3名の先生方にご発表頂きました。医療技術の進歩により、術後屈折誤差は小さく抑えられる時代になってきているが、患者さんの要望や期待はより大きくなってきている中、その期待に応えるため、質の高い安全な医療を提供するために日々努力をされている先生方の口演を拝聴し感動しました。

ご講演頂いた先生方ありがとうございました。

また、お忙しい中69名と多くの方にご参加頂いたこと感謝致します。

今後とも中四国視能訓練士会を何卒よろしくお願い致します。

 

文責 第39回研究会担当:今井 俊裕(川崎医科大学総合医療センター)

 

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第38回研究会

日 時 : 2023 年 2 月 26 日(日) 9:30 ~ 12:30 (受付・入室 9:00~)

会 場 : ハイブリッド開催【WEB 開催(Zoom 使用 川崎医療福祉大学から配信)+現地開催】

川崎医療福祉大学 本館 6 階 6303、6304 教室

参加人数72名

プ ロ グ ラ ム

9:30 ~ 9:35 開会の挨拶

9:35 ~ 10:35 特別講演 (講演 50 分、質疑応答 10 分)

「網膜のイメージングと視能検査」

三重大学大学院医学系研究科臨床医学系講座眼科学 教授 近藤 峰生 先生

10:35 ~ 10:40 休憩

10:40 ~ 11:40 教育講演 (講演 50 分、質疑応答 10 分)

「屈折矯正手術の術前および術後検査について(IOL・ICL 含む)」

国際医療福祉大学三田病院・山王病院アイセンター 伊藤 美沙絵 先生

11:40 ~ 11:50 休憩

11:50 ~ 12:20 演題発表(口演 7 分、討論 3 分) 30 分

1)当院における Sagging Eye Syndrome の経過について

河野眼科 岩金 育代 先生

2)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が発症契機と考えられた滑車神経麻痺の1例

川崎医科大学総合医療センター 今井 俊裕 先生

3)視線計測装置により視覚的注意の経過を追うことができた左半側空間無視の 1 例

川崎医療福祉大学 藤田 美佳 先生

12:20 ~ 12:30 情報交換、閉会の挨拶

 

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第37回研究会

日 時:2022年9月25日(日)9:30~12:30(受付・入室9:00~)

会 場:WEB開催(Zoom使用)、川崎医療福祉大学から配信

参加人数:78名

参加費:会員 無料、非会員 ¥2,000

プ ロ グ ラ ム

9:30 ~ 9:35   開会の挨拶

9:35 ~ 10:20  講演1 (講演40分、質疑応答5分)

「眼感染症~前眼部感染症を中心に~」

広島大学病院 眼科医師 三笘 香穂里

10:20 ~ 11:05  講演2 (講演40分、質疑応答5分)

「医療現場における感染対策」

県立広島病院 医療安全管理部 感染管理認定看護師 亀井 久美

11:05 ~ 11:15  休憩

11:15 ~ 12:00  演題発表(口演7分、討論3分) 40分

1)塗抹検鏡とレーザー生体共焦点顕微鏡により早期発見・治癒した角膜真菌症の1例

広島大学病院 視能訓練士 増本 裕香

2)新しいアコモドメーター・旧型と比較し実力を試す

木村眼科内科医院 視能訓練士 石谷 せりか

3)嗅窩髄膜腫の2例

広島市立広島市民病院 視能訓練士 山本 美紗

4)ロービジョンケア地域連携 -広島県版スマートサイトの活用-

国立病院機構呉医療センター 視能訓練士 粟﨑 宏文

12:00 ~ 12:20  情報提供

「広島視能訓練士会 活動報告」

広島視能訓練士会 世話人代表 山本 真二

12:20 ~ 12:30  情報交換、閉会の挨拶

第37回研究会は、広島視能訓練士会との合同勉強会をオンライン形式で行いました。中四国視能訓練士会、広島視能訓練士会あわせて78名にご参加いただきました。今回の企画は、講演2題と演題発表4題、情報提供として広島視能訓練士会の紹介、情報交換でした。

講演1では広島大学病院 三笘 香穂里先生に講演いただきました。前眼部感染症を中心に前眼部写真、染色画像、検鏡画像をたくさん呈示していただき貴重な写真が拝見できました。重症化すると視能に後遺症として影響するため、早期発見治療につながるデータを検出するよう、私たちは、正確で明瞭な写真や検査結果を提示する責任を感じました。

講演2では県立広島病院 医療安全管理部 感染管理認定看護師 亀井 久美先生に講演いただきました。眼科所属ではなく医療安全管理部専従の看護師ですが、感染管理のプロとしての目線で、眼科の業務を分析くださり、眼科外来での感染のリスク、予防策についてとてもわかりやすく、データや写真、動画をあわせて解説くださいました。参加されている方からも消毒する方法や予防策について熱心に質問があり好評でした。

演題発表では広島視能訓練士会の会員から4題発表がありました。症例発表が2題ありました。広大病院の発表は、講演1と関連つけてありました。講演内でも話題にあった機器で分析した画像を提示、視能訓練士が行う検査の幅広さを感じました。広島市民病院からの症例報告では、早期発見が難しい疾患の視能検査結果が提示され、残存した視能障害について視能訓練士の支援の必要性を感じました。調節検査機器の発表では結果の分析、考按が丁寧にされていました。過去の論文のデータと比較しながら他覚的に測定できる調節検査との整合性を報告くださいました。呉医療センターからは、ロービジョンについての活動報告があり、公的機関との連携し、それぞれの施設で手が届くところからロービジョン支援を始めてはどうか、と提案されました。

研究会の運営では、配信トラブルを防ぐため、スライドは説明を録音して前もって提出していただき、川崎医療福祉大学から配信し、質疑応答をオンラインで広島大学病院とつなぎました。その成果か大きな通信障害もなく、会員皆様の協力もあり、盛会に終了できました。

講演いただいた講師、演者の先生方ありがとうございました。

そして、合同の勉強会開催をすることで、WEB研究会の運営や準備を中四の委員の先生方々からご指導いただき、広島視能訓練士会の勉強会の運営について知ることができました。準備の段階からのご支援に感謝申し上げます。

最後に、ご参加くださった会員の皆様、ありがとうございました。

文責 森田雅子

 

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第36回研究会

日 時 : 2022年2月13日(日)  9:30 ~ 12:30    (受付・入室  900 ~)

参加人数 67名

プログラム
9:30 ~ 9:35   開会の挨拶

9:35 ~ 10:20  講演1
「網膜検査に求められる対応力」
福岡国際医療福祉大学  橋本 勇希 先生

10:20 ~ 11:05  講演2
「動画で振り返る画像検査のポイント」
地域医療機能推進機構[J C H O]九州病院  篠原 和哉 先生

11:05 ~ 11:15  休憩

11:15 ~ 12:00  講演3
「臨床における画像検査の実際」
北海道大学病院 廣岡 季里子 先生

12:00 ~ 12:20  情報提供
「盲学校・視覚支援学校が取組んでいること」
岡山県立岡山盲学校 藤尾 愛一郎 先生

12:20 ~ 12:30  情報交換、閉会の挨拶

第36回研究会はオンライン形式での開催となり、67名の方にご参加頂きました。
今回は講演3題と情報提供というプログラムで行いました。

講演1では橋本 勇希 先生(福岡国際医療福祉大学)に、正常眼のOCT撮影、読影における基本的技術から応用技術までをわかりやすくご講演頂きました。
先生の講演ではプライベートなエピソードを交えながらの講演はさながらTVを見ているかのように斬新で、時が経つのを忘れるような講演でした。

講演2では篠原 和哉 先生(地域医療機能推進機構 九州病院)に臨床でのOCTの撮影動画を通して、臨床で活きる撮影のコツをご講演頂きました。
「医師へ伝えたいことが伝わる画像を撮影しましょう。画像で伝えきれないものは医師に直接伝えましょう。」という先生のお話しに共感しました。

講演3では廣岡 季里子 先生(北海道大学病院)に視能訓練士が鑑別疾患を挙げ、必要な検査は何か、得られた結果から考えられる疾患は何かということを常に考えながら検査を行なっていくことの大切さと、やりがいを伝えてくださいました。
珍しい所見などアカデミックな内容を含めた講演で参加された皆様が興味を持って聴講できたのではと思います。

情報提供として藤尾 愛一郎 校長先生(岡山県立岡山盲学校)より盲学校を知ってもらい、活用して頂くために、盲学校の取り組みについてご講演頂きました。
100年以上歴史のある盲学校には視覚障害者を支援するスキル、仕組みが詰まっており、眼科の入り口である視能訓練士が盲学校について情報提供することの大切さを感じました。

講演3題で内容としても網膜画像検査についての演題ですが、九州と北海道から発表経験豊富な先生方にご講演頂けたことは、オンライン形式ならではの利点と感じます。

オンライン形式での講演が普及しており、さらなる可能性も秘めていると感じております。

今後も企画、内容の充実を図りながら、長く続けていきたいと考えております。

最後になりますが、この度講演頂きました演者の先生方に心より御礼申し上げます。
また、ご参加いただきました皆様に心より御礼申し上げます。

誠にありがとうございました。

文責 瀧澤剛

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